▶︎本事業提携について
本事業提携は、アフリカ市場を攻略するうえでの課題や事業展開に関する価値観を三社間で共有し、本サービスの提供を通じて現地経済への貢献を果たしてゆくとともに、共創を通じた新たなスキームを導入することによって、長期的にアフリカ市場でのビジネス展開を拡大することを目的としています。各社が有する経営資源を活用し今まで培ってきた事業基盤のさらなる発展を促進するのみならず、有機的な協力関係を構築することで、大きな飛躍を可能とするバリューチェーンを生み出します。
▶︎取り組みにおける背景
アフリカ諸国は、長期的には大きな成長が期待されているマーケットである一方、多くの人々が、車のような高額な耐久消費財を保有することが難しい実態があります。
FMGは、多くの人々が銀行口座を保有していない中、近代的な車両ローンを活用できない層に対して、マイクロファイナンスを活用し、現地の普通の人々が車を保有できるビジネスモデルを構築しております。
SBI Africaは、アフリカ諸国をはじめとした新興国地域を中心に中古車輸出事業を行っており、昨年10月に開設した海外バイヤー向け越境ECサイト「SBI Motor Japan」 を通じて日本の中古車を販売しております。またパートナーと連携したアフリカ諸国への貿易、金融サービス等の提供を通じて、現地の生活レベル向上、就業機会の創出に資する取り組みを推進しております。
中古車の販売と買取事業を展開するIDOMは、2017年よりアフリカ現地での調査をスタートし、クルマの流通構造や金融サービス等の検証を行いながら、新たな中古車流通の形を模索してまいりました。こうした取り組みをより加速するべく、より柔軟かつスピーディーな事業運営を図ることを目的に2020年にFMGがスピンオフいたしました。IDOMは、国内最大規模の中古車両が行き交う市場から得た良質な車両を、本業務提携によって、これまで以上に大きなスケールで国内外に展開することを推進していきます。
▶︎本取り組みの概要
本事業提携では、IDOMが国内で中古車両を調達しSBI Africaへ販売、SBI Africaが車両を現地に輸出します。SBI Africaは輸出および通関機能を行うと同時に、IDOMが日本で調達した中古車を現地に持っていく際に発生する一連のキャッシュアウトをFMGに代わって担います。FMGは、SBI Africaから車両ファイナンスというかたちで提供を受けた、それら車両を現地の顧客に対してマイクロファイナンスを活用し提供します。
今回、車両の調達および輸出に伴う一時的なキャッシュアウトをSBI Africaが担うことによって、FMGは、IDOMの車両調達力を活用しながら、さらに多くの日本の良質な中古車両を現地顧客に届けることが可能となります。また、現地でドライバーの手にわたり利益をうみ出す、それら車両は、日本からアフリカに移動した資産(車両と資本)がアフリカで運用され日本に対して投資リターンを得ることにもなり、アフリカと日本の間に、これまでには存在しなかった経済の好循環を生み出すことにも繋がります。SBI AfricaとFMGは今後、今回の業務提携をきっかけとし、現地顧客の様々な声を吸い上げ、ビジネススキームを更に発展させ、現地で富をうむ可能性があり「豊かになるための武器」となり得る、様々な耐久消費財を提供していく予定です。